Project
誰もが望む未来を描けるように。人口減少問題に立ち向かう、若き挑戦者たち。

保健福祉部 生きがい推進局
子育て支援課
少子化対策・男女参画室 活躍推進グループ
主事塩野 陽平
保健福祉部 生きがい推進局
子育て支援課
少子化対策・男女参画室 企画グループ
主事宇都宮 秋穂

地方都市が抱える深刻な課題、人口減少。それは愛媛県も例外ではありません。愛媛県では、「自然減」「社会減」の両面から対策を進めています。結婚・出会い支援や子育て支援を担う宇都宮さんと、企業の女性活躍推進やワーク・ライフ・バランスを支援する塩野さん。二人の取り組みから、愛媛県が目指す未来を紐解きます。

Interview
担当者インタビュー

宇都宮さん
えひめ結婚支援センター(※1)の運営に関する業務やメタバースを活用した出会いイベント業務です。センターでは独身者の出会いの支援や出会いのイベントを企画・開催し、結婚を望む方の支援をしています。
また、2024年度にはオンラインの仮想空間上で、自分の姿に模したアバターを通して交流をする婚活イベントをモデル的に実施しました。
お見合いや婚活アプリだと、異性を外見や条件で絞り込んでいくため出会いの選択肢が狭まってしまったり、リアルでの対面は緊張感があったりすると思うのですが、アバターを通した対面なので「緊張感もちょっとほぐれて、会話がスムーズにできました」とか「新感覚で楽しかった」など、参加した方からは好評をいただいています。
 
また、子育て支援として愛顔の子育て応援サイト「きらきらナビ」(※2)を運営しています。結婚から妊娠・出産・子育てまで切れ目ない支援のため、県民の皆さんに子育てなどに関する相談の受け皿として、情報発信を担当しています。
塩野さん
「ひめボス宣言事業所認証制度」(※3)に関する業務を担当しています。
ひめボスは、女性活躍推進や仕事と家庭の両立支援などに取組む企業を県が認証し、働きやすい職場環境の整備や企業の成長をバックアップする制度です。主な業務としては、ひめボス宣言事業所認証制度の趣旨を広げていくため、企業訪問や各種団体等を訪問し、制度の説明を行っています。また、学生など、これから就職を考える人にひめボスの認証企業を知ってもらうため、学祭等での周知イベントの実施や、CM制作などの広報を行っています。
学生に話を聞くと、就職先を選ぶときに、ワーク・ライフ・バランスの取れた働き方や、男性でも育休が取りやすい環境があることを重視する傾向があります。県内企業でも、就職希望者のニーズを受けて、男性育休の取得支援や多様な働き方の導入など、働きやすい職場環境の整備に取組む企業が増えてきたと思います。ひめボス認証制度は、そんな企業を後押しする制度なので、学生たちに「皆さんが希望する会社の条件に合うのが、ひめボスの認証企業ですよ」と伝えています。
塩野さん
県庁の知事部局では、子どもが生まれた男性職員は全員、育児休業を取得しており、県庁全体が「男女ともに育休を取るのが当たり前」という職場風土になっていると思います。私の係にも、子どものいる先輩がたくさんいますが、例えば、子どもが急病の際には看護休暇を取ったり、テレワークに変更するなど、仕事と家庭の両立が進んでいると感じています。また、女性活躍についても、近年の採用者は女性の割合も多く、女性管理職も年々増加しています。子育て支援課でも、管理職から若手職員まで、多くの女性職員が所属しており、皆さんが能力を十分に発揮し、活躍しているなという印象があります。
宇都宮さん
イベントに参加した方の声がやりがいにも繋がっています。
中には「県がこういう取組みをやっているなんて知りませんでした」という声もあって。知ってもらえただけで大きな前進だと思いますし、県がやるからこそ安心安全な出会いに繋がったらと思っているので、その思いを受け取っていただけたときは嬉しいです。
塩野さん
2025年2月現在、ひめボスの認証企業は650社を超えました。
2024年4月には230社ほどでしたので、この1年で約400社以上増えたことになります。まずは、ひめボス制度の認知度を上げることが大切だと考え、今年度の上半期は、県内企業にひめボスの説明に回りました。多いときは、週の半分ほど県内を走り回っていたほどです。
最初は企業に対して、どのようにPRしていけばいいのか苦戦していたのですが、少しずつ距離を縮めて、今では雑談から具体的な相談まで、色々な話ができる関係を築けるようになってきました。
また、認証企業を訪問した際に、「テレビCMで広報していただいたおかげで、うちの会社を知ってもらうきっかけになりました。引き続き広報など協力させてもらいます」などの声をいただくと嬉しいですね。
認証の取得が終わりではなく、今後も企業の皆様と良い関係を構築し、継続した支援を行っていきたいと考えています。
宇都宮さん
いろいろな部署で、幅広い仕事を経験することができます。基本的に3〜4年に一度は必ず異動があって、それも本当に転職レベルの異動。それを大変と捉えるか、面白いと捉えるか。後者でプラスの経験値として捉えることができたら、いろんな人との繋がりも生まれるかなって思います。
塩野さん
出張で様々な人と接する今の業務に面白みを感じています。
今後も県民の方と関われる仕事に携わっていきたいですね。とにかく人とコミュニケーションをとりながら進めていく仕事が今はすごく楽しいです。
これからもさまざまな部署を経験すると思うのですが、どんな部署でも県民の皆様のニーズを反映できる仕事を、自分自身も常に学びながらやっていけたらいいなと思っています。
宇都宮さん
若手の意見を聞いてくれるし、やりたいことはやってみようという感じだよね。
塩野さん
本当にそうですよね。僕らの意見がそのまま採用されることもあります。
宇都宮さん
どういうことをやりたいか、自分だったらどんなイベントなら参加したいか、みたいな雑談から企画が生まれることもあります。
グループの垣根を越えて上司や後輩と相談することもあって、いろんな意見、アドバイスをもらえるのは本当にありがたいです。
塩野さん
ボトムアップがすごくありますね、上司との何気ない雑談から新たなアイデアが生まれることもあります。上司が私たちの話をしっかりと聞いてくださるので、「若手だから…」と億することなく、自分の意見を伝えることのできる環境だと感じます。
宇都宮さん
結婚することや子どもをもつことが、そうあるべきみたいな考え方を押し付けるのではなくて、いろんな考え方、選択肢がある中で、結婚や出産を望む人たちが希望を叶えられるような支援を、と思えるようになりました。
正直、異動した頃は結婚・出会い支援って押しつけに捉えられないか不安でしたが、 いろんな人がいて、いろんな選択肢があるけれど、みんな自分なりの考えでいいし、寄り添える範囲で寄り添って、希望する人の希望を叶えることができたらっていうところを、上司や先輩、同僚のみんなが会話の中で教えてくれたんです。
塩野さん
私の係長は民間企業から転職され、東京からUターンで愛媛に戻ってこられた方なんですが、企業にひめボスの案内をする際に民間企業時代の営業ノウハウを存分に発揮されているんです。その姿を見て、自分もすごく勉強させてもらっていますし、やはり今までの経験を活かして県庁で活躍している民間企業経験者の職員を見ると、こういうライフプラン、仕事の選択もありだなと思いますね。
 
子育てと仕事の両立をしている人や男性育休を取得した人、新婚さんなどいろんなライフステージの方がいて、そういう人たちの実感、実体験を含めながらこの事業に取り組んでいます。
なので、異動で毎年メンバーが変わって、また新しい人が来たらその人の色が出たりするし、その人の経験を生かすことができる。
それを毎年感じられるのは県庁ならではかもしれません。
宇都宮さん
様々な部署を経験し、いろんな人と関わりながら仕事ができるっていうのは、自分が生活する上でも勉強になることが多いです。
入庁するまでは知らなかった県の支援もたくさんありました。業務の中で調べたこと、深めたことが実生活にも生かされるし、自分自身の知識にもなっていく。それを面白いと思えたら、きっと県庁の仕事は楽しめると思います。

ありがとうございました。それぞれのライフステージで輝ける場所がある。県庁の仕事の魅力、しっかり伝わりました!

担当者プロフィール

主事宇都宮 秋穂

(保健福祉部 生きがい推進局 子育て支援課 少子化対策・男女参画室
企画グループ)

愛媛県松山市出身。2018年入庁。2018年度~総務部 総務管理局 総務管理課(現:行政経営課)。2021年度〜新居浜市役所派遣。2023年度 保健福祉部 生きがい推進局 男女参画・子育て支援課。2024年度~保健福祉部 生きがい推進局 子育て支援課 少子化対策・男女参画室。


主事塩野 陽平

(保健福祉部 生きがい推進局 子育て支援課 少子化対策・男女参画室
活躍推進グループ)

愛媛県松山市出身。2021年入庁。2021年度〜東予地方局 地域産業振興部 地域政策課。2024年度〜保健福祉部 生きがい推進局 子育て支援課 少子化対策・男女参画室。

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